今日、我国の人口は少子高齢化へと着実に進んでおり、そのことが日本の将来に不安を与えていることは今さら言うまでもありませんが、特に農山村の首長として日頃から心を痛めている問題としては、全国的に限界集落と呼ばれる地域が年々増えていることや、多くの農山村において地域コミュニティーの崩壊の危機にあること(現状では既に多くの地域で崩壊している)、そしてそのことより生じる環境や防災の問題、さらには福祉、教育の問題、また国土の維持という観点からも大変深刻な問題となっていることにあります。
大切なことは私も含めた多くの為政者がこの問題を重要かつ緊急な政治活動として真の認識があるか否かにあり、瑞穂の国としての日本の将来はこの一点にかかっていると言っても過言ではありません。
一方、今日の社会はスローライフを主とした自然との共生社会より、むしろ利便性や経済性、合理性を主としたファーストライフがあまりにも優先された社会にあるのではないでしょうか。私は今日の我国の発展の基礎となった新自由主義や市場原理主義の全てを否定するものではありませんが、今一度私たちの生活を見直したいものであります。さらに政治に求められることは一例として農山村と都市との均衡ある一体的な発展を意識的に政治的に取り組むことが必要ではないでしょうか。国政においても是非今後の重要施策の一つとしての推進を願うものであります。
和束町では古くから宇治茶の主産地として今日に発展しており、特に山なりの茶畑の景観に囲まれた私たちのまちは、まさに山紫水明の「茶源郷」であり、私たち住民の誇りでもあります。そして私たちの日常生活に「わびやさび」を感じさせてくれています。
本町にとって折しも今年は「第4次和束町総合計画」の策定の年にあたります。私たちの誇れる故郷「茶源郷」のさらなる充実と発展をめざした計画を住民の皆さんと共に策定していきたいと考えていますので今後共より一層のご理解とご協力、そしてご指導を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

和束町長 堀 忠 雄